コンソーシアムの概要ならびに目的
異分野融合研究を核として、以下の目標実現に向けた活動を行う
- 社会にインパクトを与える科学並びに技術を生み出し、現代社会が直面する重要課題の解決に向けたイノベーションを創出する。
- 産官学連携による連携の下に、アカデミアの基礎研究成果を社会実装につなげるオープンイノベーション拠点名古屋地区に創設する。
- 大学院学生、博士研究員、産業界の技術者をはじめとする、産学官の各セクターに所属する若手人材の異分野融合研究への積極的な参画を推進し、我が国の将来を担う研究者及び技術者の育成・研鑽の場とする。
従来の共同研究の課題
大学の研究成果を社会実装につなげるには、産業界の皆様との連携が極めて重要ですが、大学が保有する成果を産業界の皆様にお伝えする機会は十分でなく、どんな研究が行われているかよく知らない、という声を企業の方から耳にします。また従来の産学連携共同研究は、企業の特定の部署と研究者が1対1で進める小規模なものがほとんどで、成果の社会実装には十分でないケースも多く見られ、これらのことが今後の課題と思われます。
ITbM/GTRコンソーシアムのご提案
ITbMおよびGTRが取り組んでいる分野融合研究の様々な成果を会員企業の皆様に紹介し、産学連携の機会を提供するとともに、会員の皆様からは、企業や社会が抱えるニーズをお聞かせいただき、ITbM/GTRの研究者と会員企業の研究者が共同研究の可能性について直接議論する場を会員の皆様と一緒に作り上げていきたいと考えています。
これらの活動を通じ、異分野融合研究を軸とした産官学連携により、社会にインパクトを与えるサイエンスやテクノロジーを生み出し、現代社会が直面する重要課題の解決に向けたイノベーションを創出することを目指します。また同時に、産学連携研究などを通じて、実際にITbMやGTRで融合研究に取り組んでいる優秀なGTR大学院生の育成にも貢献したいと考えています。
活動内容とスキーム、展望
- 化学と生物学を核とする異分野融合研究の動向に関する情報交換及び情報収集
- ITbM・GTRの研究成果に関する情報の共有
- 産学官連携による異分野融合研究開発プロジェクトの企画及び運営
- 本コンソーシアムの研究開発成果の情報発信
- 若手研究人材の育成及び支援
- その他、化学と生物学を核とする異分野融合研究の推進に必要な事業
フォーラムでの情報交換からのシームレスな協業へ
ITbMおよびGTRの最新の研究成果紹介、ならびに会員企業による企業紹介やニーズの紹介を行うワークショップ(非秘密情報に限る)を核として、
1)メンバー間の情報交換を行うフォーラム活動
2)続くクローズド協議での具体的な協業企画
の2つの活動を行います。実際の協業は、企業と名古屋大学間の個別の契約に基づいて実施します。
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メンバー内でのオープンな情報交換
- フォーラム
- ITbMコンソーシアムワークショップ
・年2回開催
・研究成果発表
・面談マッチング
・技術相談
・秘密保持契約不要
nonconfidential
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個別企業とITbM/GTRのクローズド協議
- 協業企画
- 秘密保持契約下の協議
- 共同研究計画の策定
(研究テーマ、参画メンバー、スケジュール ) - 契約条件の協議
confidential
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個別企業-名古屋大学間の協業開始
名古屋大学との契約- 共同研究/産学共同研究講座
- 学術コンサルティング
- その他(特許実施許諾、成果有体物提供)等
ITbM/GTRのサイエンス・テクノロジーおよび研究者へのアクセス
年2回のフォーラム開催を通じ、ITbMおよびGTRの研究者が取り組むユニークな融合研究成果にアクセスでき、会員企業の皆様にはニーズ紹介をいただく機会を設けます。また随時、研究者との直接の議論の機会を提供します。フォーラム以外にも、ITbM/GTRに所属する120以上の研究室を参加対象として融合研究のための議論を行うGTRリトリート研修(6月)、GTRシーズセミナー(11月)、GTR成果報告会(1月)にご参加いただくことができ、研究者や大学院生との交流の機会を通じて共同研究へ発展させる機会を提供します。
チーム型共同研究の立案と実施
ITbM/GTRでは、1つの研究テーマに複数の研究分野の研究者が参画し、グループや分野の枠を超えた融合研究を推進しています。会員企業の皆様との議論を通じて、最適なメンバーで構成されるITbM/GTR横断的なチーム組成を提案することが可能です。
企画調整・リエゾン機能の提供
ITbMの戦略企画ディビジョンが企業―ITbM/GTR研究者―名古屋大学本部間の橋渡し役となります。研究課題と企業様のニーズに適した協業スキームの提案から、研究プロジェクト内容の企画、各種契約の折衝窓口、さらには共同研究の進捗のモニタリングを行い、スムーズかつ実効性の高い協業を実現します。
優秀な博士人材との出会いの場の提供
GTRプログラムで実施される上記の成果報告会等では、ポスターセッションなどの機会を通じて直接GTR大学院生と交流いただけます。また、GTRは企業との連携を推奨しており、研究テーマによってはGTRのダブルメンターとして参画いただくことも可能で、企業ニーズにマッチした研究テーマの発見につながることが期待されます。また企業会員の方がGTRサポーター企業に登録(無料)いただくと、企業向けに公開を希望するGTR大学院生の活動報告書を閲覧することもでき、優秀な博士人材と出会う機会が増えるとともに、学生のキャリアパス支援にも繋がると考えております。
技術開発コンソーシアムへの発展
協業機会を創出する会員制フォーラム活動から協業企画へ発展させることを活動の中心としてきましたが、今後は、要望があれば特定の研究テーマの社会実装に向け、複数の会員企業とITbM/GTR研究者でチームを組み、組織対組織の研究開発を実施する技術開発コンソーシアムに活動の幅を拡大することも視野に入れて、積極的に活動いたします。
運営役員
- 代表
- 吉村崇 (ITbM教授)
- 副代表
- 山口茂弘 (ITbM副拠点長・教授・GTRプログラムコーディネーター)
- 副代表
- 松本剛 (ITbM副拠点長・ITbM事務部門長・特任教授)
- 事務局長
- 松島令子 (ITbM事務部門・特任講師)
- 事務局長代行
- 三浦亜季 (学際統合物質科学研究機構・特任講師)
運営事務局は名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所内に設置します。