ITbM/GTRコンソーシアム

ご挨拶

名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM) は、2012年に文部科学省・世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に採択され、節目の10年を迎えました。これまでの第一章(ITbM1.0)では、最先端の合成化学、生命科学、計算科学の融合研究によって、数多くの有望な生命機能分子を開発して参りました。

今日地球では食料安全保障、気候変動対策、健康的な生活の確保など、人類の持続的な将来に不可欠な重要課題が山積しています。ITbMの第二章(ITbM2.0)では、これまでの研究をさらに加速・発展させることで、これら人類にとっての重要課題の克服を目指しています。

2018年には、ITbMを中心として、「トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム(GTR)」が文部科学省の卓越大学院プログラムとして発足し、ITbMで培ってきた融合研究や教育活動が関連部局にも広がっています。

「ITbM/GTRコンソーシアム」では、ITbMとGTRに参画するメンバーが産業界と強力に連携することで、ITbM・GTRで生まれた最先端の研究成果を効果的に社会に展開すること、さらには、GTRの活動で育成された優秀な人材を社会へ送り出すことを目指しています。これからも皆様方のあたたかいご指導とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


                                                 代表写真

ITbM/GTRコンソーシアム・代表 吉村崇

                            

トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)について

トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)は、文部科学省・世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に採択され、2013年に名古屋大学に設置された学際的研究拠点です。既存の学科や研究室の壁を取り払い、ひとつの大きな空間で研究を行うMixラボ/Mixオフィスを設置し、合成化学、植物科学、動物科学、理論科学の融合によって、生命現象を「知る」「視る」「動かす」分子の創出を進めています。そして学際領域で新たな学問を切り拓き、得られた成果を通じて食糧、環境、創薬・医療、バイオマス、新規材料などの幅広い分野において大きな社会的波及効果をもたらす「トランスフォーマティブ生命分子」の創出を目指します。フラッグシップ研究領域として「植物ケミカルバイオロジー」、「ケミカルクロノバイオロジ―」、「化学主導型バイオイメージング」を掲げ、例えばアフリカの農業生産に甚大な損害を与えている寄生植物ストライガを駆除する分子の開発などを進めています。主な研究成果や論文等については、下記のウェブサイトをご参照ください。

トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム(GTR)について

文部科学省が新たに創設した「卓越大学院プログラム」の支援により、ITbMを核とするトランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム(GTR)が2018年に発足しました。ITbMの融合研究コンセプトを関連部局の研究や大学院教育に波及させるべく、理学研究科(物質理学専攻-化学系、生命理学専攻)、工学研究科(有機・高分子化学専攻、応用物質化学専攻、生命分子工学専攻)、生命農学研究科、創薬科学研究科から120以上の研究室が加わっています。5年一貫の博士人材育成プログラムで、毎年30名程度の大学院生がGTRに選抜され、既存の研究科の枠を超えた連携やITbMのミックスラボコンセプトを取り入れたカリキュラムにより、高い専門性に基づく「こえる力」と異分野との融合を実現する「つなぐ力」をもとに「研究突破力」を養い、学術界のみならず、産業界でも活躍できる卓越した博士学生を育成します。GTRの詳細については下記のウェブサイトを御覧ください。

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム(GTR)